欧州委員会(EC)が、ドローン戦略2.0(European Drone Strategy 2.0)を採択したようですね。
本戦略は、EUとして今後どのようにドローンを発展させていくか、またその為にどのような策を打っていくか等を取りまとめたものです。また以前公開した所謂「モビリティ戦略」(Sustainable and Smart Mobility Strategy)にて、2022年末までに最新のドローン戦略を作成することが明記されていたことを受けたものです。
(press一部和訳)
本戦略は、EUのドローン市場をさらに発展させるためのビジョンを示したものです。
EUにおいて、2023年1月にはドローンの交通管理システム「U-space」が導入される予定で、これにより運用拡大のための基盤が整うことになります。欧州委員会としては、このように画期的な技術を推進する前に社会実装に向けた課題(音、安全性、プライバシー等)に対処し、ドローンの活用が市民のニーズに沿った形で進められるように求めています。
本戦略では、2030年までに次の活用方法を想定しています:
- 緊急用途(医薬品)等
- エアタクシー※導入時はパイロットが搭乗するが、最終的には自動運転
上記の実現のためには、AIやロボティクス、半導体等の個々の技術についても深めていく必要があります。
その他にも運用面、技術面、費用面で必要となる19のアクションを開始する予定です(4つのカテゴリに分けたものが以下)。
- 耐空性に関する共通規則の採用。遠隔操縦機とeVTOL(有人電動垂直離着陸機)のパイロットの新たな訓練要件の採用。
- 持続可能なエアーモビリティを実現する地域のステークホルダ及び産業を支援するオンラインプラットフォームの作成への資金提供。
- 戦略的ドローン技術ロードマップの作成。研究とイノベーションの優先分野を特定、既存の戦略への依存を減らし、新たな依存が生じることを回避
- サイバーセキュリティの観点で適性なドローンの基準の定義
ちなみに日本でのドローンの動向としては、最近レベル4飛行が承認されたことはご存じかと思います(レベル4飛行のポータルサイトを発見しました)。
あと内閣府が「空の産業革命に向けたドローン2022」を公開していますね。