OECDが、データガバナンスポリシー策定のためのガイドを公表したようですね。
本書は、OECDがデータガバナンスに関して有する知見を踏まえ、政策立案者がデータガバナンス政策を策定・運用していくのを支援するもののようです。
(press一部和訳)
今日の経済を動かすデータのユビキタスな収集、使用、共有は、既存のガバナンスの枠組みや政策的アプローチに対し挑戦となるものです。
これに対し、本文書ではデータガバナンスに関して OECD で行われた広範な研究と分析、各国の政策と実践、関連するOECDの法的文書に基づき、政策立案者がデジタル時代の政策領域にわたるデータガバナンス政策を開発、改訂、実施する際にポイントとなる以下の3つの基本的政策緊張に対応できるよう支援するものです:
- 信頼を最大化しながらデータの開放性と管理性を両立させる
- データに関する利害や規制が重複・対立する可能性を管理する
- データおよびその有効な再利用を奨励する
本書は、政策立案者がデータガバナンスのための効果的な政策を立案・修正する際に、考えられる政策アプローチや実際の事例に基づいて方向付けるための質問のチェックリストで構成されています。
----------
チェックリストの一部は以下の通りです。
------------------
同じデータガバナンス分野における公表物が2本あります。
1)「成長と幸福のためのデータガバナンスを推進するためのデジタル化」
これは、データがいかに人々の生活を変え経済的な優位性をもたらす戦略的資産として台頭してきたか、またデジタル時代におけるより良いデータガバナンス政策のための検討事項を概説したものです。
----------------
2)進化する技術環境下でのデータ-コネクテッドカーと自動運転車の事例-
デジタルはデータの作成、生成、収集、転送、利用を支えるものであり、つまりデジタルの開発と展開がデータガバナンス政策の議論を形成しているとOECDは捉えています。これを受け、個人情報である可能性が高いデータを大量に収集するコネクテッドカーや自動運転車を例に、技術開発がデータガバナンスにどのような異なる問題を提起しうるかを分析したものが本書です。
自動運転の例を通じて進化する技術的な状況におけるデータガバナンスを探求し、政策が長期にわたる技術的な変化に対してレジリエンスを保つための提言を行うことを目的としています。
(OECDのデータガバナンスチームの方お疲れ様でした)