欧州委員会が、オープンデータ成熟度(ODM)レポート2022を公開しました。これはEU全体におけるオープンデータの成熟度を測定するもので、第8回の年次報告書にあたります。オープンデータの公開と再利用を推進するEU加盟国が達成した進捗状況、およびそれを可能にするために設定されたさまざまな優先事項を記録しています。
またデンマークか北欧が圧勝かと思いきや、オープンデータの分野は違うんですね(不勉強で恐縮です)。
- EC
- 2022/12/14(press) The Open Data Maturity Report 2022 is out!
- Open Data Maturity Report 2022
(press一部和訳)
本報告書は、35カ国が実施した自己評価調査に基づいています。EU27カ国だけでなく、欧州自由貿易連合(EFTA)3カ国(ノルウェー、スイス、アイスランド)、候補4カ国(アルバニア、モンテネグロ、セルビア、ウクライナ)、ボスニア・ヘルツェゴビナも含まれています。
各国が回答する必要のある質問は、オープンデータ開発における以下の4つの主要な側面に関連しています。
- 政策 - ヨーロッパ諸国で実施されているオープンデータ政策と戦略に光を当てます。
- インパクト - オープンデータの再利用とそれによってもたらされるインパクトの両方を測定するための、ヨーロッパ諸国の意欲、準備、および能力を分析します。
- ポータル - この側面は、各国のオープンデータポータルの機能、使用、持続可能性に焦点を当てています。
- 質 - この側面では、国内のソースからメタデータを体系的に採取するために、ポータル管理者が採用した手段を検証します。
これらの次元に基づき各国は採点され、成熟度によって4つのグループに分類されます(トレンドセッター、ファストトラッカー、フォロワー、ビギナー)。これはさらなる発展を促し、これらの国々の各グループをターゲットとした勧告の提供を容易にするために特別に行われるものです。
全体として2022年のEU27か国におけるODMスコアの平均は79%でした。EU加盟国は、ポータルサイト(83%)と品質(77%)では昨年と同様の成果を上げているが、政策ではわずかに遅れ、インパクト分野では最大の減少(-7%)となっています。
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総合順位において首位はフランス、次点にウクライナ、ポーランドと続きます。
フランスが首位となった背景として、フランス首相が義務付けている内容が書いてありました。
- 全省庁及び地方公共団体は、CDO(最高データ責任者)を置く
- デジタル担当の各長官は、一般データ管理者としてCDOを調整する
- 研究省は、データのアクセスを希望する研究者の要請を迅速に処理する憲章を制定する
- 各省庁は、データとソースコードのエコシステムを活性化する。またそのために、オープンガバメントパートナーシップフォーラムに重点を置く
- 各省庁は、データ、アルゴリズム、ソースコードの戦略について、行動と期限を定めたロードマップを設定する。またそこには各省庁の職員が持つこれらの分野のスキルも記載
- オープンデータは、国のポータルサイトdata.gouv.frで参照されるようにする
このレポート結構面白いので、また後日追記しようと思います。