英国のCDDO(Central Data Digital Office)が、「デジタルとデータのロードマップ(2022年~2025年)」を発表したようですね。CDDOが2021年4月に設立されたことを受け、2025年までの変革に向けて組織としての方向性を示したもののようです。
【CDDOについて】
CDDOは2021年4月に内閣府傘下に設立された、デジタル、データ、テクノロジーを統括する部門です。CDDOでは政府データの活用度を効率的に測る取組みを推進したり、政府で使うアルゴリズム透明性基準を見直したりしています。
役割:
- 政府のデジタル・データ・テクノロジー(DDaT)機能を主導
- DDaTに関する政府の戦略的方向性を設定
- DDaT戦略および技術規範、標準を設定
- 政府横断的なDDaTのパフォーマンスと保証に責任を保有
- DDaT能力フレームワークなど、能力開発を主導
英国ではこれまでも、デジタル関連の戦略が多く策定されてきました。しかし、結果に結びつかなかったことも多かったようです。その原因として、具体性や政府横断的な承認、明確な説明責任の線引き、ビジネスオーナーシップなどの欠如を指摘しています。これを受け、本ロードマップの策定時はより具体的・定量的に測定可能な目標を掲げ、進捗を管理しやすくし、他部署を横断しやすくしたとのことです。
これは中央省庁を対象としたものですが、各自治体の既存計画との整合も取れるよう、地方行政機関と緊密に連携していくとのことです。
(要約)
- 6つのミッションと75のサービスを掲げた
- 6ヶ月ごとに進捗状況を確認・報告し、効率的な計画の実現を目指す
(一部和訳)
このロードマップは、2025年までのデジタルとデータに関する、政府全体でのビジョンを定めています。
またビジョンを達成するために政府が果たすべき6つのミッションが含まれています。
- 適切な成果を達成するための公共サービスの変革
- 2025年までに、政府が指定した75のサービスのうち少なくとも50のサービスについて、サービス基準「great」に移行させる
- 主要な優先事項を設計及び導入フェーズに移行させる
- 政府へのワンログイン
- 2023年4月までにワンログインの導入戦略を策定し、2025年までにサービス開始させる
- 意思決定を強化するためのより良いデータ
- 安全で効率的かつ持続可能なテクノロジー
- 規模に応じたデジタルスキル
- DXを実現するシステム