O2O(online to offline)スーパー。皆さんご存知アリババが経営しているスーパーである。左側に「会員店」と書いてあるが、Alipayアプリを持っている人を会員と呼んでいるだけなので特に会員費用等は必要ないそう。
このスーパーの何が凄いかというと、「スーパーの棚に並んでいるものを30分で宅配してくれる」ところである。例えば、「今日の夜はカニを茹でて食べたい。でもカニを買いに行くのが面倒」と夕方に考えたとする。それをAlipayアプリで注文すると、店に並んでいる新鮮なカニを家まで30分~1時間程度で届けてくれるのである。
詳しく説明していく。
店頭にあるカニ。
それを店員さんが袋詰めして冷凍保存バッグに入れる。
(本当は動画があるのですが人の顔がはっきり映っていたので載せられませんでした、分かりにくくてすみません)
それがなんと上に吊り上げられたと思えば、
頭上で運ばれていく。
店舗奥へ入っていった。これを奥にいる人が冷凍保存用の箱に詰めて、屋外にある配達員の元へ運ばれる。
21秒目でちらっと奥に見えるのが配達員の方々。ちなみにこの人達もUBERの配達員と同じような仕組みで働いている。あとベルトコンベアの下の段は、配達後の空の箱が逆方向に運ばれている。つまり配達したら箱だけ直ぐに回収してリユースされる。環境に優しい。
話を戻すが、配達員は集積所のすぐ横にあるエスカレーターを登って、
このバイクで家まで運んできてくれる。
この宅配ネットワークが画期的な背景として、O2Oスーパーは倉庫を持たないことを明言しているつまり店の中の商品を袋詰めしているため新鮮さが保証されている点が挙げられる。
もう一度言うがこの店は倉庫を持たない。生鮮食品はその日中に全て売り切り、売れ残ったものは全て処分すると明言している。
注文してから最速30分で家に届けると謳っていることもあり、店員さんはかなりバタバタしながら袋詰めをしている。しかしその作業現場を客に見せることで、実際に店の中の新鮮な物を提供しているという証になっているのである。
また届いたものに対して「これ少し小さくない?」などと思うこともあるかもしれない。しかし買い物の度にその都度フィードバックを行うことができるため、どんどんサービスの質をよくする事ができる。
ちなみに店内で魚の調理をしてくれる場所があり、買った魚をそのまま店内で食べる事も可能である。
私は試さなかったので写真はないが、見た感じ結構凝っている料理を出してくれていた。焼いただけ、蒸しただけではなくカルパッチョのようなものもメニューにあった。これの何が良いかっていうと、例えば「今日疲れたから外で食べて帰りたいけれどレストランに行くほどではないな〜、お惣菜も家で温め直すのが少し面倒だな〜」という、私のようなズボラな人間にとっては「安く簡単に新鮮な食事を済ませられる」という点で良い。
また中国のスーパーは独特の香りがしてキツい方もいるようだが、O2Oスーパーは全くそのような匂いはしなかった。 衛生面に関して本気で力を入れていることが結果として表れている空間だった。
ここまでは運搬の話をしたが、勿論店頭で買い物をすることもできる。ここではレジに着目する。これがO2Oスーパーのレジで決済をする様子である。
商品のバーコードをピッとするのは日本のセルフレジと変わらないのだが、反応速度が日本のものより格段に早い。そしてAlipayアプリのQRコードをピッとして支払完了。ちなみに先に述べたようにAlipayアプリが入っている方限定のスーパーであるため現金やクレジットカード決済は不可である。
余談だが中国は地方においてもキャッシュレス化が進んでおり、高齢者の方も殆どスマホを使いこなしているよう。普通に病院でゲームをしていたりするらしい。これによって偽札がかなり減ったという効果もあるようだ。
次にUBEReatsについて。深圳はUBEReatsの加盟店がかなり多く、宅配料は3~9元程度。さらに朝は勿論、深夜3時になっても配達を行っているそうである。道路にも常にUBEReatsのユニフォームを着ているバイクが走っていた。稼ぐ人はサラリーマンと同程度に稼いでいるそう。
朝礼を行っているのを目にしたが、まるで軍隊のようであった。
【現地レポート】深セン テクノロジー視察ツアー2018年1月22.23日 – 深セン経済情報【中国版シリコンバレーからの最新記事】
次にご飯事情について書いていく。 これはツアー参加者の方と夕ご飯をご一緒させていただいた時に食べたお粥の鍋。
まず深圳では食器を熱湯消毒する。昼食の際はなんとプーアル茶で同様に消毒をしたが、現地では当たり前のようである。
おかゆをさらにドロドロにしたものの中に、貝やお肉、お魚、揚げパンのようなものを入れて茹でて食べる。ちなみに深圳ではおかゆを朝ごはんに食べるのが通例なんだとか。
お酒の種類は少なかった。
また食事の締めにスイカを食べるのが通例のようである。
これはお昼ご飯。
ベースとなる汁と薬味、麺がそれぞれ5種類ずつあるのでそれぞれ1種類選んで自分のお皿で混ぜて食べるという料理である。つまり125通りの味が楽しめる。ただ自分のお皿は1つしかないのでだんだん味が混ざるのでは…と思ってしまった。これに限らず器を替えるという習慣があまりないようではあった。
これは中国でいうスタバのフラペチーノのようなもの。これは同行者が飲んでいた、緑茶ベースのスムージーにマンゴーが混ぜられていて、上にチーズクリームが乗っている飲み物。お店で大盛況で30分以上待つこともあるようだが、待つだけの価値はある味だった。原宿にも店舗があるらしい。
食べたものの中で美味しかったものはこんな感じだが、総合的に見て外食すると少し割高な気がした。公共交通機関の運賃やスーパーで売っている食材は安いが、家賃平均が2~35000元であることを考えると気軽に外食できるかと言われたら微妙だと思う。もっとも、街中の安い屋台で食事をするなら別だが。ちなみにコンビニのお弁当を買ってみたが、かなり特徴的な味がしたのでオススメはしない。骨付き肉がほぼ骨だけなんてこともあった(しゃぶって満足した)。
また深圳は中国南部に位置している事もあり、小麦を使ったパンや麺は少なかった。それに比べ米粉を使った麺が多かった。